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ものづくりが好きな塾講師のブログ

教育実習が終わって2週間が経った。
ゼミで実習の振り返りを行っていたが、実習が過去の記憶となっていくのを感じていた。教育実習生が嫌という程来る母校の生徒たちからしてみれば私なんぞ何十人分のうちの一人でしかなく、それが心を軽くさせる。僅か3週間しか一緒に居てないのだから、人の記憶に残りたくなかった。そして、実習についてのことを口にすればするほど美化されるように感じて、少し嫌な思いになってくる。

実習以後しばらくぐうたらと過ごしていたが、起きる時間が遅いとどうも心は曇り空で、それに反省した私は多少の早起きを心がけている。かと言って早く起きても何かをせっせと作るばかりだった。何かを。なんでもよかったのだと思う。

そうこうしているうちに、結婚指輪が出来上がって、左手の薬指にはめれたそれは少しくすぐったいような気がしてくる。家の秤で重さを計ると5gでしかないのに、左手はだらりと重く感じていた。最近は徐々に慣れつつあって重さは感じなくなってきた。号数がかなり小さいらしく、一般的な厚さの指輪であってもかなり分厚く見える。模様は気に入って、こっそり眺めてる。

特筆すべきことのないような日々が続いていく。3週間ぶりに復帰した塾講師として働く日々にも馴染んで、毎日の仕事をこなす。昨日なんかはあっという間に夜になり、授業を終えた。

何かを作ることにも少し飽きてきた私は午前中に仕事をしたいような思いになるも、夏期講習のこと、卒業制作のことを考えるとやはり始める気にもならずにいる。勉強をしたいと思いつつも全く始める気配はない。無駄に生きているような気もしてきてしまう。卒業制作をしなければならないのだから、すべきであるのにそんなことを考える。美大に通いながら、アートへの熱は完全に冷めてしまったようで、アートがなんだ畜生めと思って後ろ向きだ。アートより機能性を持った物を作っていたい。

2年前の8月の初めに買ったスマートフォンを買い替えようかと思っている。iPhoneでなくてももういいかな、Androidにしようかな、と考えを巡らせる。リュックが壊れた。多分1年くらいは使っていたと思う。チャックが壊れてしまった。色もかなり焼けて茶色くなっていた。買い替えの時期だ。でも欲しいと思うカバンは全く検討がつかない。寒い雨の日にブーツを履いていたら踵から浸水した。よく見ると靴底の踵部分に穴が空いている。これもそろそろ捨てなければと思う。スーツのジャケットには使わなかったボタンがいつの間にか外れているし、ストラップも剥げ、ノック式のペンも壊れた。色んな物が壊れていく。何かをせっせと作っている側で色んな物が一つ一つ壊れていく。なんにも作れていないような気分になる。お金が出て行くことを考えるのが面倒になる。買いたいシェルフが遠のいていく。欲しい気持ちが沈んでいく。欲求の穴が日本海溝くらい深くなって、そこにどうでもいいような物欲は沈めておいて、本当に買うべき物に対する欲求だけが浮いて見えて来れば…なんて頭を巡らせる。