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ものづくりが好きな塾講師のブログ

塾講師をしている。
通うのはおぼっちゃま、おじょうちゃまばかりの塾で、将来とてもじゃないが自分の子供を入れようと思わないお値段の塾だ。彼らの親は往々にして医者だったり他はあんまり知らないけどお金持ちの人たちで、彼らもたくさんの物を持っている。でもユニクロの服を着ていることもあるので、完全に金銭感覚が狂っているわけではないようだ。

この時期は中学受験をする子供たちが学校を休んで午前から塾に来ている。なにも始業式から休まなくても、一週間前だけ休むとかでもいいだろうに、と思う。缶詰にするばかりが成績の向上だとは思わない。

ここ数日腰が痛い。月曜日は6時間、火曜日は9時間、水曜日は7.5時間、今日は何時間だろう。とりあえず今は空きゴマで、ファーストフード店にいる。本当はコロラドドトールに行きたかったのだが、閉店していたり、行列であったりでとても落ち着けなさそうだと思ってここに座っているわけだ。
コロラドはチェーン店のはずなのにそんなにしょっちゅうは見かけない。少し古い雰囲気の漂う喫茶店だ。コメダ珈琲も古い雰囲気があるが、壁に染み付くヤニの量が圧倒的に違う。

喫茶店は好きだ。珈琲もレモンティーも好きだ。あまりにも好きで胃を壊すくらい飲んでしまう。今日だって、お昼はすき家で安い丼を食べ、浮いたお金で喫茶店へこもるつもりだった。なんであんな液体だけでお金をこんなにも取られるのだろうと疑問に思うけれど、時間と空間を買っていると思えばそんなことも思わなくなった。これが大人になったと言うことかもしれない。少なくとも高校生の頃の私にはわからなかった感覚だ。

京都にはたくさんの喫茶店がある。喫茶店の中でもレモネードを出してくれるお店には好感が持てる。好きだった京都の喫茶店は、レモンを星型に切って、レモネードへ入れてくれる。天井が高くて、床は焦茶色のフローリング、壁は白い。一人で机に座り、向かいに誰を座らせたら似合うだろうかと考える。留年した一年間はそんな風にして時間を埋めていた。寂しかったけれど私は私で満たすことができる大切な時間だった。留年したことはちっとも後悔していない。

都内に戻ってからはルノアールによく行く。飲み物の値段は少し高いけれど、椅子はふかふかだし、テーブルの距離が離れていて何時間でも居座れる。お茶も出してくれる。煙たくもない。

いい天気だ。足元に太陽の光が当たる。暖かい。こんな日は生徒たちを外へ連れ出して、黙って隣で寝っ転がりたい。話は何時間でも聞いてやる。その分、ゆっくりしておくれ。